321 実況アナに物申す

ロンドン五輪NHKテーマ曲はいきものがかりの曲に内定したとか。

五輪テーマ曲といえば思い出すのが「放物線は『栄光への架け橋』だーっ!」っていうNHKアナウンサーの実況。
この時のテーマ曲がゆずの「栄光への架け橋」だった。

言いたくて言いたくて用意してたんだろう。
きっとネタ帳にデカデカ書いて、赤ペンで下線引きまくってあったに違いない。

フジテレビのフィギュアスケート実況放送で毎回話題になる塩原アナウンサーも、毎回よく色々キャッチフレーズとか用意してくるものだと思う。
大半空回りしている感じがするけど(苦笑)。ぬるい気持ちで聞き流すことにも最近すっかり慣れた。

どうも「キメ台詞」を言いたくてしかたないアナウンサーが増えてるような気がする。

実況アナウンサーの技術ってのは基本的には「情景描写」だと思う。
目の前の出来事を、離れた場所にいる人でも目に浮かぶように伝えることが基本中の基本。
テレビの場合には画面で見えるから過剰な描写は必要ない。事実を伝え、要所要所で情報を提供し、会場の雰囲気を伝えてくれればよいかな。

準備しまくった感のある「キメ台詞」なんかいれられると、作られた感がしてかえって醒めてしまう。
過剰演出はよくないよ。

塩原アナウンサーの実況で一番印象的だったのは2007年全日本フィギュア女子フリー。
安藤美姫カルメンの冒頭で3ルッツ-3ループの高難度コンビネーションを着氷したときの「きたきたきたきたーっ!」ってやつ。
視てるこちらの気持ちとリンクしてグッと盛り上がった。なんてことなくても実感のある言葉ってのが結局は重みのある言葉になったりする。
……いや、もしかしたらアレも事前準備された言葉だったかもしれないけど(笑)。

名台詞は名実況じゃありません。
シンプルに徹して下さい、実況アナウンサーの皆さん。